負の遺産であるアウシュビッツ博物館を訪れた後
ポーランドからスロバキアへと向かいます

クラクフはポーランド南部の街なんですが
ポーランド・スロバキア間って山でしかない。
道が山を避けるように走っているので
ヒッチハイクも難しくなるかと思っていました

この時は電車を使って 
一番効率のよさそうなガソスタに向かいました
いつものように声をかける 一発目
近くの高速わきのガソスタまで連れて行ってくれるらしい
早。 1分かかりませんでした

2台目は子連れのお父さん
娘さんをスキーに連れていく途中だったらしく
目的地の近くまで行くらしかったので乗せてもらいました
僕の目的地のスロバキアのPopradという場所を伝えると
なんでそこ行くの?なんもないよそこと言われ
それよりポーランドのザコパネに行きな!とアドバイスを頂いたので
なるようになるさ精神でザコパネへと向かいました
なんでも山中にある湖が凄いきれいなんだとか

しかし季節は1月 真冬 そして雪
山間の小さな集落であるザコパネは
もうほんとに雪 ひたすら雪
お家がかわいい なんでもザコパネスタイルと呼ばれる
建築様式らしいです そのまんまかよ

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このシーズンはスキースノボなどウインタースポーツが賑わってるらしく
珍しく大盛況の街


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ザコパネスタイル 急傾斜の屋根が特徴的

例のごとくホステルを探し
その日はとりあえず何もせず眠りにつき
次の日の湖雪山登山に胸を躍らせていました

そして起きるとなにやらリビングが騒がしい
二人組のアジア人の女の子がチェックインを手続きをしていました
Where are you from?と話しかけられたのでJapanと答えると
二人は韓国から来た大学生 しかも21歳 同い年
なんでも俺の事韓国人だと思って声をかけたとか
僕いつも海外旅行に行くと少なくとも日本人には見られなくて
いつも韓国人だと思われます
本場の人騙せるくらいだからよほどなのかな

しかもこの二人もその湖に行く途中だったので
生き方があまりわからなかった僕も同行してついていくことに
二人ともあまり英語が話せなかったので
たどたどしく会話しつつの道中

バスに揺られること1時間くらい
雪山のふもと 登山口につきました
この日はすごく雪が降っていました もう視界真っ白

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でも山はほんとに綺麗
これまで建築物しか見てこなかった僕の目を潤すように
自然の美しさがなだれ込んできました

そんなこんなで
2,3時間雪山を歩き続け
ついに待望の湖とご対面!!

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雪!!


いやもう当然のごとく雪
そりゃそうだよね 凍ってるよね湖
ちなみに夏はこんな感じらしい 全然違うわ
Panorama-Morskiego-Oka


凍った湖の上に雪が積もってもうただの銀世界でした
銀というか白 日光がないので輝きを放たない
とりあえず写真は撮っておく

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これ湖の上です バリバリ凍ってます バリバリ積もってます

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今朝の女の子二人と山道で合流した韓国人のお母さん
子どもを連れてここまで来ていました
常にふてくされていたけれど…

3時間の徒労を少し無駄にされた気分でしたが
まぁ楽しかったのでよしとします
下りは割と楽でした

帰りのバスの中 もうつかれてぐっすりでした
遊び疲れて眠るでかいおっさん21歳
僕は寝るときめっちゃ敏感で
誰かが部屋に入る音一つで目が覚めるんですが
このヒッチハイクを始めてから快眠が過ぎる
心身共にすり減らしまくってます

ホステルに着くと 女の子二人組が
韓国料理を作ってくれました
名前なんて言ったか忘れたけど おいしかった

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鶏肉と辛いスープ

この日のホステルは人が多かったことを覚えています
ブラジルから来た親子二人
ポーランド人一人
日本人一人 韓国人二人
ポーランド語と韓国語
ポルトガル語を少し教えてもらいます
どの人と会っても
この手を使えばだいたい仲良くなれる気がします
自分の国とか文化のことを伝えられることを
嬉しいと思うのは誰でもいっしょなのかな

楽しくリビングを囲んだ後
疲れた体をベッドまで運びます

アウシュビッツのこともあって
僕はそれまで自分の中にあった固定観念みたいなものを
考えていました 韓国のことです

正直 僕はこれまで見てきたメディアのイメージ
数々の韓国の行動から 韓国はあまり好きではありませんでした
心のどこかで苦手なイメージがずっと付きまとっていました

アウシュビッツで向き合うことの大切さを痛感し
ふわっと考えていた先にこの出会いがありました
包み隠さず言えば 一緒に湖に行こうと誘われた時も
あまりいい気はしなかった 韓国人だったから

でも一緒に雪山を登ってみたら
いい人たちだった 途中で会ったお母さんは
お腹すいてるでしょうとパンをくれた
お母さんの子どもは 人見知りしながらも
一緒に雪合戦をして 楽しい時間を過ごした
嫌っている対象であるはずの日本人の僕を
道がわからないなら一緒に行こうと誘ってくれた

自分が恥ずかしくなった
メディアで見てきた
批判されている国の人々は
僕にとてもよくしてくれている

確かにレーザー照射だったり
領有権の問題だったり
嫌いになる要素はたくさんある
でもだからと言って韓国人全員が
日本を嫌いなわけがない
一部の過激な人がそういったイメージを拡散させて
偏った韓国人像を信じ込んでしまう 僕みたいに

物事は一つの側面からだけじゃ見て測れない
いつもテレビで、twitterで、ネットでみる情報は
本当に一部のものでしかない
何が真実かは自分で決めること

少なくとも今僕は、韓国人が好きです
それがこのヒッチハイクで得て僕が決めた真実の一つ

今はまだ両国バチバチの関係だけど
いつの日か手を取り合って
渡り合っていける日が来ればいいと
そう思わせてくれた一日でした。

そして翌日
お次はスロバキアの首都
ブラチスラバへと向かいます
顔面に痛いほど突き抜ける雪風の中
ヒッチハイクを続けるおじさんの命運やいかに

読んでいただきありがとうございました!